2020年11月03日

10月20日

 去年、高校の同級生が無くなる数か月前、青梅を割って種を出して、カリカリ梅を作るのを彼女の自宅で手伝った。やせ細った腕で、木製のテコを利用して青梅を割る。私の顔を見て「手伝ってよ」と言う。彼女の代わりに、せっせと青梅を割り続けた。この梅が出来上がるのを、彼女は見られるのか。頭の中に浮かぶ思いを消すようにして、ひたすら青梅を割り続けた。御主人も梅を漬けるためのビンをいくつも買って用意している。彼女に言われたとおりに。でも彼女は楽しみにしていた梅を食べることなく、昨年の今頃、天に帰った。御殿場のホスピスに入ることを希望していたけど、それも間に合わなかった。
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 今、彼女と一緒に割った梅が、カリカリ梅となって、私のもとに1ビンある。御主人が届けたくださったのだ。年金をもらい始めたばかりだったのに。でも彼女はスキーとか、料理とか、オシャレとか、何でもチャレンジしてきた。そして自分の趣味を生かしたギャラリーを作って、多くの人を楽しませてきた。彼女の声が私のガラケーの留守電に入っている。どうやって保存すれば良いのか分からないけど、ガラケーが使えなくなっても、彼女の留守電の声と彼女のことは、死ぬまで私の心から消えない。
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posted by 牧師 at 21:28| 日記